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エッセイ|キリスト教墓地 クリスチャン共同墓地「園の墓」 葬儀コーディネート エクレシアサポート

エッセイ

Vol.19

孤独な高齢者

園の墓が完成して間もない頃の話になるが、「私が死んだら園の墓に入れてください。」とかなり年配の婦人から電話を頂いた。私は「それでは、ご家族の方と相談してから申込書に記入して送ってください。」と返事をした。しかしその婦人には親族がいないという。親や配偶者や子どもがいないだけではなく、兄弟姉妹もいないという。また親戚付き合いも全くなく、教会にも所属しておらず、友達もいないという。私は言葉が見つからなかった。何と孤独で可哀想な方だろうかと胸が締め付けられる思いであった。
この婦人が「園の墓」の申し込みをされた場合、彼女の死を私は誰から知らされるのだろうか。もし運よく知ったとしても、私が火葬の手配をし、納骨する権限を持っているとは思えない。遺言を書いてもらおうか・・、役所に相談してもらおうか・・。いろいろな思いが私の頭を巡るが、結局的確なアドバイスができなかった。
またごく最近、別の婦人から電話を頂いた。「私には身寄りがないので、私が死んだら葬式は要らないからお墓に入れてください。」と話された。しかし事情をよく聞いてみると、彼女には親族はいるが、絶縁状態で、自分が死んでも彼らに関わってもらいたくないということであった。

それぞれの事情があるが、孤独な高齢者の方が多いことに気づかされる。核家族化、少子化、高齢化の時代背景に加え、近年では結婚しない人、たとえしても離婚してしまう人たちが増えている。それに伴い一人暮らしの人が増加し、統計によると、孤独死もこの10年で約2倍にのぼるという。年間死亡者数約125万人のうち、孤独死は約3万人と言われており、2040年ごろには、年間20万人に到達する可能性があるとの指摘もされている。何と悲しいことであろうか。

ヤコブ1章27節に「父なる神の御前できよく汚れのない宗教は、孤児や、やもめたちが困っているときに世話をし、この世から自分をきよく守ることです。」とある。孤児ややもめたちは当時の生活弱者である。現代の生活弱者には、多くの一人暮らしの高齢者たちが含まれるであろう。現に統計データでは、一人暮らしの高齢者の20%の人たちが「頼ることのできる人が誰もいない」と回答している。
もし私たちの身近に、孤独な高齢者の方がおられたら、心に留め、コミュニケーションを図る必要があるのではないだろうか。話を聞いてあげるだけでも神様に喜ばれる大切な行いであろう。
法律的な面で、私たちには深入りするのに難しい点があるが、嬉しいことに、別の聖書フォーラムを開催している方が任意後見制度のNPO法人を立ち上げた。後見人になり、見守りもする。施設入居や介護サービス、入院や治療の諸手続きも行い、財産管理も任せることができる。近い将来自分に必要を感じている方、また身近にそのような方がおられたら、「NPOまな市民後見セーフティネット」電話:03-3475-5838まで相談されることをお勧めしたい。

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