Vol.21
教会として共同墓地に加入
朝から降っていた雨があがり、アメリカ人の牧師先生の穏やかな声で「園の墓」において納骨式が始まった。祈りが捧げられ、賛美歌が歌われ、神の愛、キリストの十字架が語られた。故人の奥様は未信者であって初めは大変緊張されていたが、納骨式が終わる頃にはとても安心された表情に変わり、にこやかに「私もここに入りたいわ。」と私に話かけてくださった。教会員である彼女の娘さんにとっては嬉しかったことであろう。
教会として「園の墓」に申し込まれた場合、その故人の方と信仰生活を長く送られてきた牧師先生が司式をされるので、故人を偲ぶ具体的な話がなされ、参列された方々には心にしみるものとなる。私も立ち会わせて頂くのだが、いつも感動を覚える。
最近になって、クリスチャン共同墓地「園の墓」を利用して下さる地域教会が少しずつ増えてきた。当初は、さまざまに事情により教会に所属していないクリスチャンの方や、そのご家族の方々の助けになればと始めた墓地ミニストリーであったが、嬉しいことに用途が広がってきた。
昨年「園の墓」に加入された教会から、この墓地ミニストリーに感謝していると献金が振り込まれた。地域教会から献金を頂いたのは思いがけないことであったので、とても嬉しく感謝に溢れた。私は早速業者に依頼して、墓地の高圧洗浄にそのお金を使わせて頂いた。
日本におけるキリスト教会の平均会員数は40人ぐらいと言われている。せめて教会員人数分を収容出来る墓地を建設しようとすると、地域差があるが数百万円かかる。東京では一千万円以下に費用を抑えるのは難しいかもしれない。各教会のご負担を考えると、共同墓地「園の墓」の利用検討をお勧めしたい。利用料金を出来るだけ低く抑えているので、教会の出費を抑えることができ、維持管理の必要もないので安心である。また各々の教会で召天者記念礼拝もその「園の墓」で執り行うことができるので、自分の教会の墓地を所有しているのと変わらない感覚である。
創世記25:8 「アブラハムは平安な老年を迎え、長寿を全うして息絶えて死に、自分の民に加えられた。」
族長たちは大変なところを通り苦労されたが、最後は皆平安な老年を迎えている。私たちクリスチャンにとって自分が天に召される時、自分の葬儀をしてくださる牧師先生がいて、埋葬される共同墓地があることは、何と心強く、平安なことであろうか。
この働きにお手伝いさせて頂けることを心から主に感謝している。