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エッセイ

Vol.20

フィリピンごみ山の町パヤタス

また激しい雨が降り出した。轟音と共に前も見えなくなるほどの土砂降りである。また彼らの住むパヤタスのあの一帯は洪水であろうと思うと胸が痛む。私は夏休みを利用して、雨季のフィリピンケソン市にNPO法人グローカルギフトネット (GGN)理事のI兄と訪問していた。
パヤタスはケソン市北部にあり、マニラ中心から車で1時間半ぐらい離れた巨大なゴミ捨て場である。毎日500台以上のトラックがやってきて都会のゴミを捨てている。そこに貧しい人たちが大勢住んで廃棄物を拾い暮らしている。廃棄物の中から、ペットボルトやビニール、金属やプラスチック、ゴム等を拾い集め、それを洗い、袋に詰めリサイクル業者に売るのである。蒸し暑い中、大人が一日働いていくらの収入になるのだろうか。日本円にして200〜300円ぐらいのようである。日本に比べこの国の物価は5分の1ぐらいであるが、その収入では生活は苦しい。
迷路のような隙間道を歩いて何軒か家を訪問させて頂いた。家と言っても大半がトタンのバラックである。水道もなければガスもない。井戸と薪に頼っている。そしてこの雨季の1週間に3回も床上浸水をしたと言う家が何軒もあった。一日おきに洪水である! なぜこんな生活をしなければならないのかと心が重くなる。
日本においては生活保護法があり、最低限の生活が保障されている。生活扶助、教育や住宅、そして医療の扶助もあるが、ここではそんなものはない。学校を出ても働き場の少ないこの国では、何とかして稼いで生きていかなくてはならない。訪問した家の婦人は、夜中までバスマットを織り、翌朝それを売ってその日の朝の食べ物を買うと言っていた。ギリギリのその日暮らしの生活がそこにあった。他の家では娘の学費の為に金融業者からお金を借りたと言っていたが、金利が月20%と聞いて驚かされた。極貧のゆえに悪いことに手を出す人も出てくる。私たちの訪問した一軒の家に数日後、拳銃を持った強盗が現れたと知らされた。悪徳警官もいるためか、この町の強盗が捕まることはないという話であった。

そんな町に開拓伝道のために他の地から移り住んできたJ.Q牧師とその家族がいる。どんな苦労があり、どれだけ自分たちを犠牲にしてきたか私たちには想像もつかない。しかし彼の熱意はいろんな方面から賛同者を生んだ。私たちが訪問している期間も、オランダ、オーストラリアから支援者が来ていた。上記のNPO法人グローカルギフトネット(GGN)の代表理事Sさんの目にも留まり日本からも支援がされている。開拓伝道から十数年経った今では教会が4つに増え、教会員を合わせると200名を超える。その教会を通して幼稚園が運営され、街角では子どもたちに食事が支給され、御言葉が語られている。貧しさの中にあっても、踊りながら賛美をし、手を合わせて祈る子どもたちの輝いている目を見ていると、日本における日常生活に感謝を忘れている私にとって、活きる力を頂ける大切な時となった。
箴言14:21bに「貧しい者をあわれむ人は幸いだ。」とある。御言葉に従って行動を起こせる人は幸いである。自分の心の内から喜びが湧き上がってくるのを体験するであろう。
ここにNPO法人グローカルギフトネット(GGN)の連絡先メールアドレスを記載しておく。ggm.info@gmail.com

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