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エッセイ

Vol.40

プロが教える老人ホームの選び方-終活牧師が行く#13

今回は、老人ホーム職員の研修やコンサルティングなど様々な活動をしております「NPOまな市民後見セイフティーネット」代表の毛利陽子さんをお招きして、老人ホームを選ぶ際の重要な点、注意点を詳しくお話しいただきます。


榊:皆さんこんにちは。終活牧師の榊哲夫です。今日は、「NPOまな市民後見セイフティーネット」代表の毛利陽子さんをお招きしています。毛利さんどうぞよろしくお願いいたします。
毛利さん:こちらこそ、よろしくお願いいたします。
榊:私のところへ、質問が届きました。「遠方で一人暮らしをしている年老いた母のため、そろそろ老人ホームを考えないといけませんが、老人ホームを選ぶ際の重要な点、注意点を教えてください。」とのことです。

【以下:毛利さん】
老人ホームにだけ詳しいわけではなく、老人ホームの職員の研修やコンサルティング、また、実際に老人ホームを探す人のお手伝いもしています。これらの経験の中でこういったことが大事だな、と思う点を“その専門”というよりは私の知っていることを皆さんに紹介できたらなと思っています。

先程のお便りをくださった方、「遠方にいらっしゃるお母様」ということで、遠方に住んでいるとなかなか施設を実際に見に行けなかったり、その場所の感じがわからなかったり、色々大変だと思います。
どういう施設を選ぶかというのもあるのですが、お母さんが今どれくらい介護を必要としているのか?というポイントも大事になってきます。

介護施設の中には、自立型と言って、自分のことは自分で出来るけど、食事作りやお風呂の準備が面倒や心配という方に向けの施設と、認知症など介護を必要とする方向けの施設とがあります。お母様がどういう状態なのかによっても施設の選び方は変わってきます。また、どのタイミングで入っていただくか、というのもでも変わってきます。

一人で悩まれるより、相談相手と一緒に選ぶと安心だと思いますので、今日はここで介護施設の選び方をご案内したいと思います。

【介護施設の選び方】

石川県にある老人介護施設へ見学に行ってきました田舎の方にあるサービス付き高齢者住宅で、略して「サ高住」と言っております。こちら石川県のすっごく田舎。お年寄りのために頑張っている人達がいると聞いたので、是非お話を伺いたいなと思って金沢から車で3時間くらいかけて見学に行って来ました。

・入り口はスロープがあって車椅子でも大丈夫。窓も全開可能。
・畳が基調の和風。正座は難しいので掘りごたつ式。
・会話をしながら調理してくれ、会話を楽しみながら食事が出来る工夫。
※最近は、過ごし安い工夫をしている施設が多くなって来ている。

老人ホーム、何を基準に選ぶ?

1.場所
お母さん・お父さんが住んでいた近くの場所や、子供が親を見に行きやすい場所というのを立地条件に出される方が結構多い。施設に入れるということは、自分が見ることは出来ないから頻繁に施設に通うことも出来ない。したがって、親にとって馴染みのある場所を選ぶことが大切。

2.料金
払える限度を見極めることが大切。

3.建物・設備
建物の豪華さ、設備の充実さ。

※1〜3は、ホームページで簡単に調べることが出来る。

4.サービス・人
一番大事なことは近くで面倒を見てくれる「人」と「サービス」。
特に認知症になってくると、何を言われているかは分からないが、その人が自分に対して優しいか冷たいかの感情だけは伝わってくる、と言われている。優しい、温かいと感じてくれるサービスを受けて欲しい。
この「サービス」が一番分かりにくく、失敗することも。

この失敗を減らすために、「サービス・人」の何を見たら良いのか!

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老人施設を選ぶ物差し、老人ホーム選びのポイント

①施設長の資質
一番大事だが、その人の資質はなかなか分からない。②で確認する。

②スタッフ・職員の入居者との関わり方
施設長の資質に影響されるものが大きいため、スタッフ・職員の方の入居者への関わり方を見る。良い施設長の元で働くスタッフは元気でニコニコしている。厳しい施設長の元で働くスタッフは他の人に対しても厳しい。確認するのにお勧めは、食事時。

③入居者と家族の様子(表情)
食事時に、スタッフの声かけの仕方、入居者が食事を待つ際の表情など、食事の風景は色々なことをまとめて見ることが出来る。穏やかな表情の方、緊張している表情の方、どちらの表情の人が多いか。また、一緒にいる家族の表情も確認すると良い。苦手な人と離れられるよう、2箇所以上食事処があるのもポイントが高い。

④ケアの内容(認知症・看取り・終末期)
どんな介護をしてくれるのか、どこまでの面倒を見てくれる施設なのかを必ず確認する。

・認知症 みる/みない
・看取り する/しない
・病気の方 みる/みない
・自分のことが自分で出来なくなったら他の施設に移る
・同施設内で状態によって、フロアを移動する・・・など。

※看取りを本当にしてくれるのか確認するには、昨年の看取り件数を聞いてみる。実数や、たまたま居なかった年でもその理由をきちんと説明してくれるかが大切。

⑤総職員数が入居者の8割以上
受付、清掃、介護スタッフ等全ての職員の数が入居者の8割以上→サービスが行き届く施設
人件費を削っている施設はサービスの質が下がる傾向がある。

※総職員数と入居者数を聞いておいて、後で計算してみると良い。

⑥職員の5割以上が3年以上勤務
良い施設ほど、職員の定着率が高い。

※職員の休憩室があるかどうかを聞いてみると、施設長の資質で職員を大切にしている施設ほど用意されている。職員が疲れていると良いサービスは出来ない。職員を大事にしている施設は、入居者も大事にしてくれる。

⑦食事は自前、現場で調理
調理の手間を惜しまない施設は、サービスが充実している。体調や好みに合わせてくれることも。

プラス1.災害時、非常時の備えと対応
防災対策について必ず確認すること。食料・水の備蓄やスタッフが近くにいてすぐ対応出来るかどうか。

介護施設にお泊まりすることを是非お勧めします。昼の顔と夜の顔は、全然違うことが多いです。良い施設ほど、逆に泊まることを勧められ、家族の宿泊スペースがあることもあります。
※今は感染症対策で、状況が違うこともありますので、ご確認ください。

自信のある施設は「なんでも聞いてください。」と言ってくれます。気になることは何でも聞いてみてください。

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5.相性・好み
お母さん・お父さんの今までの生活水準や環境など、好みに合うところを選ぶことが大切。お母さん・お父さんが気持ち良く過ごせることが、子供にとっても一番安心出来る。

榊:具体的にご相談することはできるのですか?
毛利さん:もちろん、私にご相談いただいても良いですし、「一般財団法人有料老人ホームセンター」とも連携して、お父さん・お母さんのことなどご相談にものっておりますので、是非お声掛けいただければと思います。
榊:はい。今日はどうもありがとうございました。
毛利さん:はい。こちらこそありがとうございました。また、何かございましたら是非お声掛けください。

【相談できる団体】
一般財団法人有料老人ホームセンター(今回の資料の著作元)

認定NPOまな市民後見セーフティーネット
https://manasafetynet.wixsite.com/
電話:03-3475-5838
npomananet@gmail.com

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